いりやの備忘録

映画の感想をすぐ忘れる気もするからつらつら書いてみようかなと思いついた。

ブラックパンサー

 

字幕 チオキ真理

72点 悪くはない

 

ざっくり

ヴィヴラニヴムを横流しする弟を若きティチャカ王が摘発に来た。

彼には彼の思い描く世界があったのだろうが銃弾でブラックパンサーは倒せず返り討ちにあう。

 

現代、ティチャカ王はシヴィルウォーの作中テロで命を落とした。新国王になるためティチャラは儀式の準備をする。

スパイとして潜入する恋人を迎えに行き、妹や母と対面、そして儀式へ。

一時的にブラックパンサーの力を失い、挑戦者は!新国王への挑戦者はいないか!

予定調和に終わるかと思われたが山の上に引き籠る部族の長が挑戦を仕掛けてきた。

ほぼ互角のバトルの中、相手を殺さず降伏させ無事国王になる。

ブラックパンサーの力を戻す儀式で父親と対面、名実ともにブラックパンサーになり、技術顧問の妹から新スーツを受け取る。

国王としての初任務は父が捉えることができなかったワガンダからただ一人生きて逃れたヴィヴラニヴムの盗難者ロッキーを殺すか捕らえて連れ帰ること。

韓国での闇取引の現場を突き止め張り込むことに。

そこにいたのはCIA、しかもどうやら彼らが顧客らしい。しかし取引途中で潜入がバレ戦闘になり、ロッキーを追いカーチェイス

なんとかロッキーを捕らえ、CIAに先行の尋問権を与える。

も、その途中仲間にロッキーを奪還されてしまう。

しかもその仲間は王族のリングを持っていることを見たティチャラ。

国に戻りティチャカの側近から真実を聞く。

一方ロッキーは仲間だと思ってた二人に殺される。そう、仲間はティチャカの弟の息子ウンジャガダであったのだ。

ウンジャガダはヴィヴラニヴムの力で世界を統一し、平和をもたらすことを望む。

ロッキーの死体を手土産にワガンダに乗り込んだ。

ウンジャガダは決闘の権利を行使し、ティチャラを谷底へと投げ込み勝利する。

ウンジャガダ政権の成立である。

死んだか思われたティチャラは山の上の部族に拾われ一命をとりとめていた。再びブラックパンサーの力を取り戻すと、世界を武力制圧しようとしているウンジャガダを止めに向かう。

みんなの力でウンジャガダを倒しEND。

 

感想

インフィニティーウォーの直前の映画で、ストーリーもつながるものがあると聞いていたけどそんなにその要素なくない?そしてシビルウォー直後の世界観なのにアベンジャーズメンバーが全く出てこないのも不自然。トニー・スタークと我が国の問題だから手を出さないで欲しいとか会話するシーンくらいあっても良さそうなのに。

というか、この世界観で発展してるのに今更個人的な感情からの内戦……。いや、ウンジャガダ側の心情はわかるんだけどそこに至るまでのもっとこう何とかなんなかったの?感。

アクションも画が弱くてなんだか物足りない……。

そしてなにより、新スーツ!ダサい!!!!

 

物語としては結構楽しめた。

随所に見られる他作品のオマージュ。

007シリーズのカジノ・ロワイヤルを思わせる地下の違法カジノでの取引や、カーチェイスがもろそんな感じ。車からミサイルでも発射すればよかったのに笑

ラストの戦闘艇の空戦はスターウォーズっぽかった。

また、登場人物がほぼほぼ黒人なので白人が逆にマイノリティーとして異物感が出てたのが新鮮だった。

巨大なサイを使った機動戦闘はもっと見たかったので次作に期待。

レッド・スパロー

 

字幕 R-15+

84点 ハードで固いスパイ映画 現代も冷戦は続いていた!

 

ざっくり

ボリショイバレエ団のスター女優であったドミニカは、公演の際の事故で大怪我を負い退団を余儀なくされる。

しかし情報局で働く叔父さんからある写真を渡される。それは怪我を負わせたスター俳優と万年二番手の女の情事であった。

ドミニカは女子更衣室でセックスする2人を松葉杖でボコボコにする。

 

このままでは自分と母の生活費、母の医療費を捻出できないので仕方なく叔父さんを頼るドミニカ。

叔父さんは条件を出す。ロシアの敵である男と一晩を共にし、携帯電話をすりかえろと。

しぶしぶ承諾するドミニカ。旨いこと男と部屋に二人きりになり、男に襲いかかられた瞬間、男は暗殺される。

ドミニカの才を見込んだ叔父さんは、スパローの養成学校へとドミニカを送り込む。

人心掌握を中心としたスパイの技術を叩き込まれたドミニカは、遂にスパイデビューを果たす。

任務は西側へと情報を流すモグラを見つけること。モグラにつながる手がかりは冒頭でロシアから逃れた東欧へと潜入しているアメリカ人。

互いに誘惑しつつも惹かれ合う2人。ドミニカはCIAに協力することを決めるも、その中でCIAのミスによりロシア本国へと送還される。

厳しい拷問を受けるも何故か殺されなかったドミニカ。

自分ならモグラを見つけられると主張し再び東欧へ。

アメリカ人と久々の情事を楽しむが朝、アメリカはあの暗殺者に縛られていた。

ドミニカは暗殺者を味方のフリをして不意打ちし殺してしまう。これによりモグラの発見無くしてはロシアに殺されるであろうことは明白であった。

そこへコンタクトを取ってきたのはなんとモグラであった。彼はロシアの上級将校。妻を政治的失策により失ったことからロシアへの背任をしつつ生きていた。

自分の次の世代を探していた彼はドミニカに自分を密告し、ドミニカに次のモグラになれと言う。

そしてCIAに拘束されている(と言うことにした)ドミニカとモグラ(米国に亡命希望とした)の交換の場。ドミニカがモグラとして密告していたのは叔父さんであった!

CiAはグルなので叔父さんはモグラとして承認され交換へ、叔父さんはスナイパーに暗殺され、ドミニカはロシアへ帰還。

ドミニカが将校に任命されるところで終わり。

 

感想。

最近のスパイ物はアクション物が多かったのでこういう硬派な心理戦が続くのは新鮮味があったし、ハイテク技術を駆使して!みたいな感じでもなくとてもリアルに進んでいったので純粋にストーリを楽しめた。

また、スパイ物としての性描写がかなりエグくとても良かった、グロも要所でかなりエグい。

彼が欲しいものは?がこの映画のキーワード。

全体的に良キャスティングだったと思うけれど、おじさん役の人が某ウラジミールさんに寄せすぎてて露骨でちょっと面白かった。

あと、ドミニカを拷問した女の監察官の人が美人でサディスティックでとても好み!

 

冷戦時のプロパガンダ映画かと思うほどロシアが赤く描かれているが、アメリカ側も決して正義ではないというのが現代風なのかなと思った。

また、ドミニカがどちら陣営の味方をするのか解らなくなる部分もあったがスパイ物として良いしドミニカはドミニカの味方なんだろうなと。

 

シェイプオブウォーター

字幕 稲田嵯裕里

92点 素晴らしい世界観の一作。

R15+

 

ざっくり

聞こえるけどしゃべれないイライザは同僚のゼルダと共に航空宇宙局の掃除婦として働く。

そんな中、謎の生物が入ったポッドが運び込まれるのを見てしまう。

米軍から派遣されてきた警備責任者のストリックランドは指を食い千切られたようだが、その水棲生物は意思疎通が取れる彼であった。

一方、水棲生物の主任研究員ホフステトラー博士は共産党のスパイであった。

彼と仲良くなるイライザ、そのことを盗み見るホフステトラー。彼女は何処の国のスパイなのだろう。

ストリックランドとホフステトラー博士は彼の研究方針で対立するが、ストリックランドは米軍のお偉いさん、ホイト将軍からの信頼は厚いのである。彼は解剖されることが決まってしまう。

ホフステトラーは、米国にて技術の向上が確立される前に彼を殺すように命令されるが兼ねてより怪しんでいたイライザがただの掃除婦で、彼と仲良くしているだけであることを確信し、彼を逃がすのに協力する。

彼はイライザの家で雨の日に桟橋の水門が開くのを待つ。

強い雨の降る日ホフステトラーは赤の上官に呼び出される。共産党に対する裏切りは感づかれ、撃たれてしまう。

しかし後をつけていたストリックランド!ホフステトラーの上官を殺し、彼はどこだと問う。

ゼルダの家でゼルダの夫から居場所を掴んだストリックランドは雨の桟橋へ。

イライザと彼は撃たれる、なんとか反撃するも重傷。

水の中で抱き合うところでおわり。

 

かんそう

OPのシーンからファンタジーを思わせる作り。シーンつなぎ、バンクカット、テンポ等アニメーションっぽい手法や古典な構図をいいとこ取りで取り入れて現代のフィルムとして成立させているのには素晴らしいの一言。

舞台設定やキャラクター、こちらも昔の洋画っぽさやアニメチックな面がありつつも、言語障害者、黒人、ゲイのおじいさんなど今風の要素も取り入れているように思う。

また、冒頭のイライザの朝の営みで何の躊躇いもなく、マスターベーションのカットを入れたりするあたりや全編に渡って入ってくる性生活から、生きてる人間ってセックスからは切り離せないものでしょ。と言う強いメッセージ性を感じた。と言うか洋画でマスターベーション珍しいな……。

悪役2人、ホフステトラー博士とストリックランドもそれぞれ悪ではあるのだがこの世界の中で自分の進むべき道を信念を持って進んでいる。

イライザの同僚ゼルダはごくごく普通の良い人である小市民。不満を持ちながらも抗うことなく日々を暮らし、根っからの人の良さでイライザとの友情を築いていた。

ゼルダの夫の振る舞いもあの状況では責められる物ではないだろう。

 

 派手さは無いしストーリーもそれほど特別なことは無いけれど、作り込みとキャラが生き生きとしてる素晴らしい世界の一本だった。

ん?と思ったのはイライザが突然歌いだした所くらいかな……。

15時17分、パリ行き

 

字幕 松浦美奈

78点 良かった。

 

ざっくりストーリー

 

車に乗ってる3人のアメリカ人、中学時代からの親友だ。

口達者な黒人のアンソニー、屈強なアレク、そしてスペンサー。

幼少期アレクとスペンサーは回りに馴染めず、先生にはADDと言われたり、シングルマザーの環境のせいと迫害されたり。

キリスト教系の私学のミドルスクールに進学した二人はイキり少年アンソニーと出会う。またたく間に友達となった3人は苦楽を共にするも、転校でそれぞれ離れ離れに。

途中に列車のトイレから出てこない人がいる、武装した男が出てくる。揉み合って小銃を取り上げたぞ!しかしハンドガンで撃たれるという挿話が少しずつ何度か挟まる。

大人になった3人はそれぞれ夢と仕事へと進んでいた。アレクとスペンサー2人はそれぞれ夢を叶え米軍に。久しぶりに3人で遊ぼう。そうだヨーロッパ旅行がいいなとSkypeでやりとりして決める。

ローマ、ヴェネツィアアムステルダム。そして15時17分パリ行の高速鉄道に乗車する。

途中駅でテロリストが不穏な音楽と共に入場。

トイレで武装して現れる。

おじいさん撃たれる、スペンサー突撃!揉み合いの末テロリストは縛り上げられる。

フランスの大統領に勲章を授与される実際の映像でエンディング。

地元サクラメントで凱旋パレードをする所で終わり。

 

かんそう

尺も96分とちょうど良く、文字にするとなんてこと無くて何が面白いのかわからないような内容だけど映像として退屈もせず。現実を元にしたフィクション的な記録映画として良く出来てると思う。

アメリカの学校っていうのはこれはこれで窮屈だな、とかヨーロッパ旅行って言うのはこんな感じなんだなってのとか。銃社会はテロのリスクやっぱり高いなとか。現実的なイメージを突きつけられる。

 

何かに大して人一倍優れてなくても、努力すればしない時よりはマシになる。何者にもなれなくても自分は自分。もしかしたらいいこともあるかも知れない。大事なのは自分から動くこと。

そんな映画だった。

The Beguiled 欲望のめざめ

 

字幕 戸田奈津子

68点

 

ざっくりストーリー。

 

森でキノコを採っていた少女エイミーは負傷兵をみつける。

北軍の兵士。でも負傷している。

 

心優しいエイミーは恐れながらも、苦しんでる兵士を自分の学んでいる女子学園へと連れて行くことにした。

 

南北戦争末期、南軍の形勢は不利であった。学園の生徒は疎開し、残るのは行く宛のない子と学園長と先生。

 

エイミーが連れてきた北軍の兵士、他の皆も恐れはするものの相談の結果、慈しみの心に則り傷が癒えるまでは、置いてあげることにきめた。

 

学園長は脚に突き刺さった幾つもの銃弾を取り出し脚をブランデーで消毒しつつ縫合。

兵士は一命を取り留め徐々に回復していった。

 

大人の男に興味深々な小娘たちと先生と学園長。

子供は大人に隠れて彼と話し。大人もこっそり彼と話す。

ビッチじゃなかった、おませなアリシアは彼にキスを。エイミーとは友達で、先生はアイシテル。

皆と徐々に打ち解けてゆく彼。部屋の鍵は解かれ、礼拝や食事にも参加するようになった。彼も恩返しとばかりに庭の作業を手伝う。

 

ある日、先生は今晩待ってると彼に言う。しかし彼は来ず、騒がしいと思い生徒の部屋を早く寝なさいとあけるとそこには彼とビッチのアリシアが。

彼は違うんだと先生に詰め寄るも癇癪で階段から突き落としてしまう。

彼の脚の縫合は破れ、骨は砕けた。

処置をする学園長。救うには脚を切断するしかない。

 

暗転、皆で埋葬。

 

したのは脚。目覚めた彼は絶叫する。何故切った!お前たちは悪魔だ!死んだほうがマシだ!

 

逆上した彼は皆を恫喝し、脅し、銃を持ち出す。

 

学園長はエイミーに兵隊に通報の印を見えるように指示するも彼に見つかり乱暴されそうになる。

 

部屋に戻る彼、追う先生。抜け駆けしようと先生は自分でドアを塞ぎ彼を誘う。

 

その隙に彼について話し合う。追い出す?出ていってくれるわけがない。気に吊るす?そんな酷いことをできる訳がない。彼はキノコが好物だったよね?そういうキノコを探して食べさせれば。探せる?探せる。

 

キノコ探しの達人のエイミーはそういうキノコを探して、夕食にバターとワインで炒めたキノコを。

今までありがとう、彼に伝えて最後の晩餐をする。

突然苦しみだす彼。息ができない。息絶える。

 

白い布で人を包み縫い付ける皆。

門に青い布を結び、人の形をした布を門の外へ出して皆でそれを見送るシーンで終わり。

 

感想

 

どうやら原作小説の二度目の映画化らしい。ポスターに惹かれ、監督のコッポラさんってと思ったらソフィアの名。娘さんらしい。

少ない登場人物と無駄のない展開、90分くらいの尺と見やすい映画だった。

光の使い方とかカメラは若干説得力が無かったかな。あとクロマキーが気になった、このくらいならロケハンすればいいのに。古風な同じ構図のカットを何度も使うやり方、学園のセットや様式とかは好きだった。

音楽は彼女達が歌う所、ピアノやヴァイオリンを弾くとこのみ。セリフも少なめで表情や芝居で魅せようとする感じ。

ニコール・キッドマンの学園長は良いお育ち、彼は気になるものの女からそんな迫るなんてはしたない。先生は彼に口説かれいい気になり、逆に肩見せで誘い。エイミーは純粋に。アリシアはおませ。

皆彼のことは気になるから視線や態度、服装で誘惑と互いの牽制、でもあくまでお上品に。淑女らしく。ところどころにあるフラ語を使ったお遊びは微笑ましい。

19世紀半ばのなんてこと無い田舎のちょっと戦争に疲れた人のささやかな幸せと不幸をうまく描いてたと思う。

何事もなかったかのように明日からを過ごすのだろうな。エイミー以外は……。可愛そうなエイミー。

 

 

 

最後に一言。閉鎖世界の女ってクソだな!

 

 

グレイテスト・ショーマン

 

ドルビーアトモス 字幕

90点

 

ざっくりストーリ。

 

予告でみたシーン、クライマックスだろこれ!!!

歌は途中で力をなくし、洋服屋のマネキンに映り込む夢見る少年。

若きヒュー・ジャックマンは仕立て屋の息子。上流のおじさんへ仕立て仕事に同伴し、お茶を飲むお稽古をする娘を笑わせてしまう。娘はお洋服を汚してしまい父親に怒られそうになるも正直に自分が笑わせたと少年は言うのであった。パシーン

海岸でやさぐれる少年の元に現れる娘。彼は彼女と夢の話をする。夢は夢でしかなく、現実は非情である。娘は花嫁学校へ。

時は流れ、少年の親は死んだ。家を無くし路頭に迷う少年は娘へと手紙を送るだけ。アメリカンドリームで仕事をなんとか得た少年は青年へとなり上流の親も苦虫を噛み潰しながら娘を嫁へと出す。

夢の新婚生活、子供も授かり……二人目もいた!

 

舞台は職場、部長に話しかけるヒュー・ジャックマンだが部長「全員に話がある。全員首だ!!!」

南シナ海で所有していた船がすべて沈み会社は倒産、夜家に帰り妻にクビになったと話すもどうせそのうち辞めていたわと。

それより娘の誕生日。穴を空けた回る金属の中に火をともして夢を語る。

倒産した会社から沈んだ船の権利書を盗んでいた。銀行を騙して事業をはじめる。

P.Tバーナムの博物館!

動物の剥製、蝋人形のギロチン、珍奇なものを集めるも衆目は寄り付かない。二人の娘は生きてるものじゃないとダメよと。マーメイド、ユニコーン。そんなのはおとぎ話。

お金も苦しくなってきて、駄目だぁ…と思ったその時机の上のリンゴをみて路上生活をしていた少年のときにリンゴを恵んでくれたフリークスのことを思い出す。

世の中隠れるように生きていたフリークスを集め、サーカスを興行。大量の批判を受けながらも人気を取り利益を上げていく。

小さい頃夢見た邸宅を買い、娘にバレエシューズ。20年待たせてしまったが順風満帆であった。

そんな中出会った上流向けの劇作家の若者と手を組み英国女王に謁見する流れで知り合った大スターオペラ歌手ジェリーリンドをNYへと招き上流向けの興行も大成功させる。フリークスのことは劇作家君に任せた!

これは儲かる。リンドを誘惑して全米ツアーへ。いくつもの公演を成功させ遂には新聞で絶賛される。

お祝いしましょ。リンドはシャンパンをグラスに注ぎかんぱ……。何故か見つめてくるリンド。残念ながらセックスは出来ないぞこれ以上はいけない、自分はNYへ戻ると伝えると私は降りると。

その日の公演を泣きながらも歌いきるリンド、舞台挨拶で衆目の前でキス。別れの挨拶よ……。

一方NYサーカスの観客は一時ほどでも無く、抗議の一段が中に入り込むようになっていた。そして揉め事が限界まで来て大乱闘。劇場に放火されてしまう。

帰ってくるヒュー・ジャックマン。早かったのねと久々の妻と娘と挨拶を交わすも火事だ!!!劇場の方だぞ!!!!

燃え落ちる劇場。劇作家君の想い人がまだっぽい?飛び込む劇作家君。想い人は無事だったが劇作家君は?飛び込むヒュー・ジャックマン。無事に救出。

燃え落ちた劇場の前、新聞記者とヒュー・ジャックマン。貴方の見世物は嫌いだったが発想と姿勢は好きだったと。再建を期待してると。リンドの利益でなんとか……知らないのか?

新聞には公演中止とキスのスキャンダル。全米で話題になっていた。

急いで自宅に帰るも出てく妻。実家に帰らせてもらいます、まって違うんだ愛してなかった!でしょうね!貴方が愛していたのはあなた自身とあなたのショーだけ。

 

全てを失いバーでやさぐれるヒュー・ジャックマン、そこに現れたのはフリークス。たとえ貴方は金儲けのために自分たちを利用したとしても居場所のない自分たちに家をくれたのには変わりない。ここは家だ、もう一度作り直してくれ!

 

あとは奥さんと仲直りして劇作家と協力。ラストのミュージカルで劇作家にショーマンをバトンタッチして娘のバレエを感激するところでEND。

 

良かった所。

テーマ的には差別とかの19世紀の差別とかを含む重めの内容をテンポと構成で見やすくかつ感情移入しやすいように作ってあった。

曲と動きがカッコいい!

ストーリーとしては特に捻りも無いし王道だけど飽きないし展開わかってるからつまんないとかが無かった。というかむしろ積極的に情景であとの展開をわかりやすくするように演出してた。

 奥さんがめっちゃいい人。純粋。育ちが良くて旦那のことをよく見てる。

記者の批評家のおっさん。悪意とかはなく素直に批評家であったとこ。

というか基本的に悪人はいなかった。みんな立場や信条の違いはあれ素直に真っ直ぐに生きていた。

 

悪かったとこ。

あのタイミングで館が燃えてなかったら視聴者からヒュー・ジャックマンが信頼を取り戻すのはもうちょっとかかったと思うから良脚本ではあるけどあざとさがなぁ〜笑

ほか細かいことはちょくちょくあった気がするけどあんま覚えてないからそういうの気にする映画でも無かったってことで!

 

全体的に非常に良く出来てて個性豊かなキャラが作り出す、史実を元にした良いフィクションだった。

PTバーナムってアメリカだと有名人なんだろうか?オリエント急行殺人事件見たときも思ったけど所謂19世紀のアメリカンドリームのアレコレって日本人だからかあんまり馴染みが無いなぁ。

嘘を愛する女

 

80点

素直におもしろかった!

 

ざっくりストーリー

 

震災時、体調不良で座り込んでいた所を解放してくれた変な男。

そいつと暮らし始めて5年が経った。

母親が上京してくるから会ってほしい、彼にそう伝えるが、来ない。

帰宅しても彼はいない、玄関のチャイムがなりなぜ来なかったの!と叫ぶもそこに居たのは警察。

病院へ行き意識不明の彼は彼だということを確認するも、彼は偽名、免許も勤務先も嘘。

身元調査を警察に頼むもまともに取り合ってくれない、そこで同僚のおじさんの探偵に依頼することに。

調べるうちに、家の郵便を勝手にあける女が、女は彼のストーカーだった。

女に聞くと彼はいつもパソコンでものを書いていたらしい。コインロッカーに仕舞われていたパソコン。

中身は小説であった。

舞台は瀬戸内、幸せな夫婦の日記だ。

小説を手がかりに彼の過去を探っていく。

そうこうしていくうちに見つけた彼のそっくりさん。震災の前の年に警察が同じ人を探しに来たと。

パソコンのパスワードで事件を探しあっさり見つかる彼の過去。

仕事優先で奥さんは育児ノイローゼ、子供と心中。彼は行方不明となっていた。

彼の家に来る。隣人から当時のことを聞き、家を調べる。

小説に登場する子供は男の子、しかし彼の子供は女の子であった。

小説の奥さんの特徴、よくよく見ると自分のことで、彼の小説は自分の夢日記

東京へ飛んで帰り彼の前で謝りながら未来を夢見るも目を覚まさない。

数ヶ月後の春、彼の介護を続けるも相変わらず目を覚まさない。

一迅の風邪が吹き、奇跡的に目を覚ますところでおわり。

 

良かった所

キャスティング!長澤まさみの自意識強めのバリキャリメンヘラ女子も、高橋一生の影がある男も、川栄李奈の馬鹿に見えて馬鹿じゃないストーカーメイドも探偵事務所組(DAIGOはエンドロールまで誰かわからなかった)も地方の居酒屋の黒木瞳もみんなハマり役ですごい良かった。

現代にありがちな重いテーマをミステリ要素絡めてキチンと見やすい構成にまとめてた所。みてて(退屈で)辛いなーって思う瞬間がかなり少なかった。ワンカットでセリフもそんなに無くて長回しの所とかも雰囲気だけで持ってたし、ブランコのシーンとか結構好き。

たぶんお父さん、99.9%。

後輩が使えないとか上司がクソだと全部忘れて空っぽになって気持ちいいの。

 

良くなかった所

最後目を覚ました所!!!