いりやの備忘録

映画の感想をすぐ忘れる気もするからつらつら書いてみようかなと思いついた。

レッド・スパロー

 

字幕 R-15+

84点 ハードで固いスパイ映画 現代も冷戦は続いていた!

 

ざっくり

ボリショイバレエ団のスター女優であったドミニカは、公演の際の事故で大怪我を負い退団を余儀なくされる。

しかし情報局で働く叔父さんからある写真を渡される。それは怪我を負わせたスター俳優と万年二番手の女の情事であった。

ドミニカは女子更衣室でセックスする2人を松葉杖でボコボコにする。

 

このままでは自分と母の生活費、母の医療費を捻出できないので仕方なく叔父さんを頼るドミニカ。

叔父さんは条件を出す。ロシアの敵である男と一晩を共にし、携帯電話をすりかえろと。

しぶしぶ承諾するドミニカ。旨いこと男と部屋に二人きりになり、男に襲いかかられた瞬間、男は暗殺される。

ドミニカの才を見込んだ叔父さんは、スパローの養成学校へとドミニカを送り込む。

人心掌握を中心としたスパイの技術を叩き込まれたドミニカは、遂にスパイデビューを果たす。

任務は西側へと情報を流すモグラを見つけること。モグラにつながる手がかりは冒頭でロシアから逃れた東欧へと潜入しているアメリカ人。

互いに誘惑しつつも惹かれ合う2人。ドミニカはCIAに協力することを決めるも、その中でCIAのミスによりロシア本国へと送還される。

厳しい拷問を受けるも何故か殺されなかったドミニカ。

自分ならモグラを見つけられると主張し再び東欧へ。

アメリカ人と久々の情事を楽しむが朝、アメリカはあの暗殺者に縛られていた。

ドミニカは暗殺者を味方のフリをして不意打ちし殺してしまう。これによりモグラの発見無くしてはロシアに殺されるであろうことは明白であった。

そこへコンタクトを取ってきたのはなんとモグラであった。彼はロシアの上級将校。妻を政治的失策により失ったことからロシアへの背任をしつつ生きていた。

自分の次の世代を探していた彼はドミニカに自分を密告し、ドミニカに次のモグラになれと言う。

そしてCIAに拘束されている(と言うことにした)ドミニカとモグラ(米国に亡命希望とした)の交換の場。ドミニカがモグラとして密告していたのは叔父さんであった!

CiAはグルなので叔父さんはモグラとして承認され交換へ、叔父さんはスナイパーに暗殺され、ドミニカはロシアへ帰還。

ドミニカが将校に任命されるところで終わり。

 

感想。

最近のスパイ物はアクション物が多かったのでこういう硬派な心理戦が続くのは新鮮味があったし、ハイテク技術を駆使して!みたいな感じでもなくとてもリアルに進んでいったので純粋にストーリを楽しめた。

また、スパイ物としての性描写がかなりエグくとても良かった、グロも要所でかなりエグい。

彼が欲しいものは?がこの映画のキーワード。

全体的に良キャスティングだったと思うけれど、おじさん役の人が某ウラジミールさんに寄せすぎてて露骨でちょっと面白かった。

あと、ドミニカを拷問した女の監察官の人が美人でサディスティックでとても好み!

 

冷戦時のプロパガンダ映画かと思うほどロシアが赤く描かれているが、アメリカ側も決して正義ではないというのが現代風なのかなと思った。

また、ドミニカがどちら陣営の味方をするのか解らなくなる部分もあったがスパイ物として良いしドミニカはドミニカの味方なんだろうなと。